人間関係の喜び

幸せの基盤は喜ばしい人間関係にあることを

2021-01-01から1年間の記事一覧

遠藤周作を読んで(第4回)

キリスト教のことを知らない私でしたが「影法師」という小説を読んで、神父というものは、女性と関わったり、ましてや、結婚なんて「できない」立場なのだと知りました。 あの、キリスト教徒の方にはごめんなさい、私には、男が女性を求めたり、女が男性を求…

遠藤周作を読んで(第3回)

前回の続きです。「私のほんとうの心を知らず」って、少年が恋した少女のことが、小説中に書かれています。 その少年は、彼女に「ひどい言葉」を掛けるんですから、そういう「ひどいことを言う少年」が、「自分に恋しているんだ」・・・なんて、彼女が思うわ…

遠藤周作を読んで(第2回)

「初恋」という小説で、小学三年の少年が、同級生の少女を好きになりまして、彼は煩悶の末、ついに決心して、彼女に声をかけるわけですが、何と、「彼女を傷つける」言葉を言っちゃうんですね。 ・・・で、小説にはこう書いてあります。「それが私の愛の言葉…

遠藤周作を読んで(第1回)

小説をめったに読まない私が、遠藤周作を初めて読みました。遠藤周作の「未発表原稿」が発見されたというテレビ番組を見たからで、遠藤周作の父と母とでは、「どんなふうに生きたいか」ということが、全く違っていたんだそうですね。それで、不幸が発生した…

相手を大切にするのが幸福の出発点

ナチョ・ドゥアト改訂振付の「ラ・バヤデール」、NHKで放送されましたから見ました。 第1幕でソロルとニキヤのパ・ド・ドゥが終わった後、ニキヤを好きになってしまった大僧正は、ニキヤが自分の求めに応じてくれないので、悔しい気持ちですね。その悔し…

互いに「尊重できる」のが幸せ

昨日、Yahoo Japan のトップページに、「親ガチャは言い訳か 若者の現実」という題を見つけたので読んでみましたが、以下に、その一部を引用します。____________________ 「親ガチャ」とはつまり、どのような親のもとに生まれてくるか…

助けてもらえるありがたさ

前回の続きを書く予定でしたが、湯をかけられて死んだ3歳児のニュースを見ましたから、そのことをちょっとだけ。 虐待されていたその子(桜利斗ちゃん)について、桜利斗ちゃんの母親の知人は、言ったそうです。「私たちが帰ろうとしたら桜利斗ちゃんも靴を…

相手を尊重しつつ関係を深める

人と人との幸福な関係は、(1)相手を大切に思うことができる、(2)親しくできる、その2点を、同時に満たすことだと思います。 くどく言ってすみませんが、その(1)と(2)が「両方満たされる」のが大切であって、(2)だけを求めると不幸の原因にな…

敬愛できるなら最高

楽しく、親密な人間関係が持てることは、私の喜びです。 その場合、大切だと思うことは、相手に対して「敬愛」の気持が持てることですね。 ところが、「敬愛」できずに、相手を好きになっちゃったという「自分の都合」で、相手の気持を無視して、「自分のも…

仲良くできる幸せ

毎日いっしょにいる人や近い関係の人々と、良い関係で楽しく過ごせるってことは、ものすごく幸せなことだと思う私です。 その点で言えば、前回書いたエカチェリーナ2世ですが、ロシアの皇太子(後のピョートル3世)と結婚して以来、二人の関係はうまくいか…

男性を求める話

フジテレビのニュースですが、 「アイドルのため売春したか ”普通”の女性教師(以下、記載省略)」・・・というのがあって、「給料では“賄えない”趣味とは何なのか? 記者は、勝手に『ホスト狂いか』と見当をつけたが、 見事にハズれた。 関係者によると『ア…

女性を求める話

「さまよえるオランダ人」と「タンホイザー」について、ちょっと書いてきましたけど、主人公は「女性を求めている」ってことが、共通しているかと思います。 それで、同じワーグナーの作品ですが、ニーベルングの指環の中の「ラインの黄金」から、アルベリヒ…

「守ってもらえる」安心の世界

9月15日、16日に続いて、さまよえるオランダ人の話ですけど、劇中でゼンタは歌います。「Wonach mit Sehnsucht es dich treibt - das Heil.」(あなたが切望しているもの ー 救い。) それで私は、オランダ人船長の渇望って、一人の女性によって心が癒…

タンホイザーの場合は

「さまよえるオランダ人」を話題にしましたので、次に、タンホイザーのことをちょっと書きます。 彼は「イケナイ」態度や行動をしましたけど、エリーザベト姫は歌うんですよね、「彼を救いたいのです」と。 そして姫は、結局、自らは死んで彼を救います! 歌…

愛されてる感覚が欲しい?

前回に続いて、「さまよえるオランダ人」の話です。 歌劇のストーリーを離れて、「船長の気持」のことだけを書きますと、彼はただ一つ、「愛されてる」実感を、必死に求めてるんじゃないかと思うんです。 ということは、彼は、誰からも愛情を受け取ることが…

「さまよえるオランダ人」の精神状態

NHKBS、9月12日の深夜から、バイロイト音楽祭2021「さまよえるオランダ人」が放送されましたので、録画しておきましたのを、ゼンタのバラードのところまで見ました。 ゼンタが「この青ざめた男」と歌うのは、オランダ人船長のことです。 「この…

「悲しみ」という毒

前回の続きですが、好きな人とは、いっしょに居たいです。親密でありたいです。だから、近づきたいです。 なのに、なのに、好きな人が、「私に近寄らない」態度だったとしたら、悲しいですよね。 それで、このブログの9月11日、表題は「ソーシャルディス…

好きな人がいる幸せ

美しい景色・・・って、いいですね。おいしいものって、いいですね。良い香りに包まれたら、心、とろけそう。 そして、「好きな人がいる」って、もっとうれしい。 たとえ、今、そばに居なくても、あるいは、恋しいのに片思いであっても、「好きな人がいる」…

受け入れられない悲しみ

前回の「ソーシャルディスタンス」劇場で、最終的にはザビエコくん、悲しいという心の痛みが消えて、良かったですね。 つまり、ザビエコくんはみみちゃんが好きだから、親密で楽しい関係でいたかったんだよね。 でも、みみちゃんが近寄ってこないのは、自分…

ソーシャルディスタンス

新型コロナウイルス感染症が流行し、 ソーシャルディスタンスという言葉を聞くようになりました。 それで初めて、「人と人との関係」について、今まで思いもよらなかった視点から、考えることができた私でした。 そのことに関して堺市のWEBページに、「ソー…

肩書きに惑わされない(7)

インターネットで、次のような文を見つけました。_____________________ 肩書きがあることで、なんか「その人そのもの」を見ることをやめてしまうというか、見えなくなってしまうというか ・・・__________________…

肩書きに惑わされない(6)

ずいぶん前の話ですけど、茶道で正月のお菓子をいただく作法につて、友人から聞きました。なんでも、お菓子を「どっち向きにするか」で、騒動・・・と言ったら言い過ぎですけど、混乱が生じたんだそうです。 どうやら、お菓子の「向き」が問題になったみたい…

肩書きに惑わされない(5)

前回は「肩書きの有効性」ってこと、書きましたけど、でも、肩書きには悪い副作用があります。 それは、「肩書き」の中に、自分が埋没する危険性なんですね。つまり、肩書きを前面に出せば出すほど、「自分自身」が消えちゃうってことでして、詳しくは次回に…

肩書きに惑わされない(4)

今日は「肩書きの利用」ということを書きますが、暴力団の組員って、組織の上部にお金を収めるんだそうですね。 ・・・つまり、会社勤務とは違うわけで、会社員なら会社で働いて賃金をもらいますが、暴力団組員というのは、一種の「個人事業主」みたいなもの…

肩書きに惑わされない(3)

「独立行政法人日本学生支援機構」と、その「名まえ」を聞きますと、すばらしく立派な組織のイメージです、私の感覚では。 さて、昨日、こんな見出しのニュースがありました。「支援機構に返金命じる 札幌地裁判決」 記事を読みまして私が解釈したことですが…

肩書きに惑わされない(2)

集団をつくって役割分担すれば、役割に応じて「〇〇の係」みたいのができて、それで、「〇〇の係」っていうのが、いわゆる「肩書き」ってとこでしょうネ。 それで、肩書きっていうのは、いわば役割分担のようなもので、「価値」とはまるで関係無いものなんで…

肩書きに惑わされない(1)

NHKテレビで兼好法師の番組を見ました。徒然草の第86段も紹介されていて、おもしろかったです。 その86段の現代語訳を、「ぐうたらぼっちのブログ2」というのから、勝手に引用させていただきます。http://bocchibocchibocchi.blog.fc2.com/blog-entr…

今の自分を楽しむ

「気分良くいられる」って、しみじみと「幸せなことだなあ」と思います。 それで、「今の自分」がこうしていることを、「いいなあ」って思えるのは、ほんとにいいですね。 あの、何か「すばらしい自分」じゃないといけないとか、そんなことは全くありません…

値引き品が買えない人(9)

仲良く楽しくいられるはずなのに、なぜか、相手の人が気分悪くなるようなことを、「わざわざ」言う人がいるってことで、そういう場面を何度も見たことがあります。 また、「どうしてそんなにひどく言われなくちゃなんないの!」・・・っていうような経験を、…

値引き品が買えない人(8)

このシリーズ第一回目の(1)で引用した文章に、こんなのがあります。_____________________ 大手商社に勤務する40代の男性会社員Cさんも、セール品や値引き品を好んで買うタイプ。だが、そんなCさんの姿勢に、「稼いでいるクセに……」…