人間関係の喜び

幸せの基盤は喜ばしい人間関係にあることを

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

カムカムエ ヴリバディの感想(5)

それで、美都里の気持ですが、 息子の結婚写真に写る新妻の姿が「粗末な身なり」だと、「恥」だと感じるわけですが、「恥」・・・ねぇ? そうですねえ、美都里は、「すばらしい自分の姿」をいう「幻想」を生きているのかも?そして、「すばらしい息子」、「…

カムカムエヴリバディの感想(4)

前回の続きですが、それではなぜ、美都里は安子を嫌忌したんでしょうか? それは、「商店街の小せえ菓子屋じゃが」という美都里の言葉、そして、安子が稔と結婚する時の美都里の言葉、「私が嫁入りするときに雉真の母からいただいたものです。粗末な身なりで…

カムカムエヴリバディの感想(3)

前回、「対立する人間関係」って書きましたけど、稔の母である美都里は、安子のことを、「商店街の小せえ菓子屋じゃが」と言って、稔と安子の仲を裂こうとしたんですよね。 もちろん、稔と安子の結婚には大反対だし、結婚後も、稔の戦死を知ると、安子を雉真…

カムカムエヴリバディの感想(2)

最初のヒロイン、安子ですけど、彼女には、幸せな時期が二つあったと思います。一つは、大好きな稔と結婚して、いっしょに暮らした日々。二つめは、るいと二人で過ごした日々です。 両方とも、「大好きな人といっしょに暮らす」ことができた時期で、私は、そ…

カムカムエヴリバディの感想(1)

放送中のドラマ「カムカムエヴリバディ」で、ヒロインのるいは、世の中の一般的見方ではダメ人間のような錠一郎を、「そのまま受容」する態度でして、その「受容」がすばらしいと、私は思っています。 結婚後も、働かないで日を過ごす錠一郎を、るいは咎めた…

遠藤周作を読んで(最終回)

加藤宗哉著「遠藤周作」について再び書きますが、おおよそ次のような文があります。__________________ 母親が良心で、息子が悪、あるいは愚――という図式がこの小説家の人生には変わることのない意識としてあった。母から監視され、怖れ、…

失恋した相手を援助

「遠藤周作を読んで」の第3回に、「相手を大切にするのが幸福の出発点」と題して、バレエ「ラ・バヤデール」のことを書きましたけど、ニキヤを好きになってしまった大僧正は、結局、「ニキヤの幸せを願う」行動はできませんでした。 遠藤周作「初恋」の主人…

遠藤周作を読んで(第8回)

加藤宗哉の「遠藤周作」という本に、おおむね次のような記述があります。_________________ 遠藤周作が身近へ置いた一枚の写真がある。母親の郁が和服姿でヴァイオリンを右脇に抱えている。周作はこの写真を、普段は自宅と仕事場の書斎に、…