遠藤周作を読んで(第1回)
小説をめったに読まない私が、
遠藤周作を初めて読みました。
遠藤周作の「未発表原稿」が発見されたという
テレビ番組を見たからで、
遠藤周作の父と母とでは、
「どんなふうに生きたいか」ということが、
全く違っていたんだそうですね。
それで、不幸が発生したようですけど、でも、
「自分の性質に従って自分の思いを生きる」ことは、
とても幸福なことだと思うんですね。
それなのに、二人の人間が、二人とも、
自分の性質に従って自分の思いを生きようとすると、
「不幸な関係」に陥って、
家庭内で悲劇が発生るなんてことでしたら、
私としては、気持ちの上でたまりません。
そこで、どんな小説なのか、
読んでみようと思ったんですが、
2020年発行の新潮社の本には、
未発表小説「影に対して」のほかに、
6篇の小説が収められていて、
私はまず、その6篇から読み始めましたが、
読んで全く驚いてしまいました。
私には「思いもよらない」ようなことが、
いっぱい書いてあったからです。
そして、「人の気持」って、
その人の立場に立ってみれば理解できる・・・っていう考えは、
全く誤りだとわかりました。
その例については、次回に書きます。