「さまよえるオランダ人」の精神状態
NHKBS、9月12日の深夜から、
バイロイト音楽祭2021
「さまよえるオランダ人」が放送されましたので、
録画しておきましたのを、
ゼンタのバラードのところまで見ました。
ゼンタが「この青ざめた男」と歌うのは、
オランダ人船長のことです。
「この青ざめた男も、
いつの日か解放されるでしょう。
この大地で死に至るまでの忠誠を、
彼に捧げる女性に出会うならば。」
「天に祈りましょう。
やがて一人の女性が、
彼に誠を尽くすように。」
(上記の訳文は、テレビの字幕とは異なります。)
それで、オランダ人船長の気持なんですけど、
わけあって彼は、
世の中も自分のことも嫌いになっています。
しかし、そんな彼も、
彼に対して「永遠の愛」を捧げる女性に出会えれば、
心が救われる・・・という情況にあります。
それで、歌劇の筋書きは無視して、
船長の心理的情況だけを考えてみますと、
彼は、自分を全面的に受け入れ、
無条件に彼を愛してくれる女性を、
心の底から求めていると言えるでしょう。
さて、この続きはまた次回に。